バラストをばらすとどうなるか?
ばらすって分解するっていうことですよー
興味あるよね~!え?ない?ない?
バラストをばらすとですよ!とんでもないことが起きる気がする……あんなものをばらすと……
バラストをばらさないとそのことをみんなにばらすとある組織におどされてるし、ばらすとかばらさないとかバラストとか、オレはバラストばらすとーーーーーー!
ふう…
読者の方は今の時点で相当ひいてると思い始めてきた……
いやいやメンタルには自信あるもんねー
だじゃれにクスっともしなかった方は
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メカメカしさがやや多めの記事になっております。
今回の記事はよっぽど好きな方かマニア向けの内容になっております。
バラストとは、ヘッドライトの部品のことです
バラストばらしました、はい
バラストとは、上の箱みたいなヤツです
何をしてるかっていうと、
普通のライトはこういうの無いんです。
ピカーーーーーーーーっと明るいライト見たことありません?
あれにはこういう装置がついてて
この中で電気をぐわーーーーーと上げて、ライトをぴかーーーーーーっと光らせるわけです。
今回のご入庫の車両は、こんな不具合です。
「ヘッドライトの左側がかならず点かなくなる」
実は今回のご入庫で4度目、必ずひだりのヘッドライトがつかない状態になってしまいます。
状態と状況をご説明します
・ヘッドライトの左がマジつかなくなる(4回目)
・切れる頻度はマジ不明、これまでの期間 10か月で4回きれた
・社外HID マジ3回とも fcl社製
・再点灯不能
・高速乗ると切れるような気がする
いままでの処置
・一回目入庫時 バーナー切れ 交換 (初期不良かな?)
・二回目入庫時 バーナー切れてたけど、バラスト、バーナー両方交換 (また付かなくなっても嫌だもんね両方交換でいこう)
・三回目入庫時 バーナー切れ 交換 リレー追加 (ここまでくると製品じゃないかもしれないと思い始める)(ぼくがw)
三回目入庫の時に思ったこと
「高速乗ると」っていうお客様の話を伺う限り、ここにヒントがあるかもしれない
バルブ周りに外的影響があるかもしれないからバルブまわりの気密を見直そう
と思い、ヘッドライトをはずしてシーリングやバルブのパッキンを新品に交換したりしたのでした。
それでも……
と今回の入庫になったのでした。ですが、今回は状況が違うのでした。
なに!バーナーが切れてない……
バラストに不具合があるようです。
バラストを交換して修理完了。僕の考察はこうです。
・バラストが外的要因をうけちゃう
高速道路に乗ったりした時にバラストの取り付け位置にダイレクトに水がかかったり雪がついたり強い風が当たり続けることによって不具合がでちゃう
のではないかと思いました。バラストの取り付け位置を見直し、外的な要因を受けないようにして取り付けし直しました。
いやー今回も良い提案ができたなー、また成長できたーよかったよかた
ふと、交換したバラストの方に顔を傾けると
しかし、この中どうなってんだろ???
ふつふつと分解したい病が(笑)
分解しなくても結果はわかります、だって交換して治ったのですから。
分解の作業は全くの無駄な作業です
こんなの分解したなんて聞いたことねぇぞ。バラストをばらすかばらさないかどうする?
分解してみよっと(アッサリー)
そもそもHIDの原理はわかるけど、構造については業務で必要な部分しかわかってないもんなー
あけまーす(笑)
なんじゃこのネジは!見たことないなー、開けるなってことか?まぁいいや今回は復元するつもりもないし
ドリルでぐわーっと削ろ
ぐわーと削って
ぱかっ
ははーんなるほどこのパターンかー
基盤自体をシリコーンで固めちゃってるわけね。それでネットで検索してもバラストのなかの構造まででてこないわけだ。分解してみようって変わった人がいても、だいたいのマニアはここで諦めるのね。
おれ?このくらいならまだ諦めないっすよ
めりっ
シーリングごと割るとヒートシンク的な構造に
「ここが温度の影響をうけやすいのねー、だからここだけシーリングが盛られていない」なんとなく想像はしてたけど
シーリングを全部きれいに手作業で落とすとこんな感じ。フェライトコアが見えますね、たぶん左半分が信号の入力をうけて電気をぐわーーーんと上げる回路だね。フェライトをつかったのDC昇圧回路かな。
最近のバラストが小型化されたのはこのフェライトを使ったのが大きな功績だろうなー
それと右半分は制御の回路かな、ICやMOSFETとかコンデンサとか見えるしね。この辺も温度の変化には弱いだろうから壊れる可能性はあるよねー。基盤を見ただけで回路まで読み解くことはできないけど、妄想を膨らまして楽しむにはもってこいです(オレだけ?)
つづきまして
この箱を分解してみます^^この装置もバラストの小型化に大きく寄与していますね。
イグナイタを外にだすことによってバラストを小型化できたのですね。
今回も復元する気はないので、めきっっとふたをあけます
これもシリコーンで固められてますね。が、しかし分解します
うお!さすがイグナイタ(放出系)でかいトランスみたいなのがついてるわい!コンデンサに抵抗に定電流ダイオードかな、ここからバーナーに一気に高電圧をかけて点灯させるのね。妄想が捗ります(笑)
そしてここまでの分解でもう自分は満足です。
はんだのクラックやコンデンサの電解もれとか焼けとかなら目視で確認できますが、
異常信号によって半導体やICが壊れてしまったのは判断ができません。
それは、一つ一つ信号を測定したり、単体をはがしてテストするなど非常に大きい手間とコストのかかる話です。
だから私たち整備士は、お客様をお待たせしないよう無駄な分解などに労力を使わず、「不具合箇所」までたどりつかなくてもその他の情報で、この部品の交換で不具合は解消すると判断したらその提案をするんです。
だから今回も「バラスト交換」でお車の不具合は解消されたわけですが、意味もなくバラストを分解してみました。
まったくの無駄作業です。
でも、その無駄
嫌いじゃない
っていう結論に。
そういう気持ちになれます。
以上、バラストをばらすと起きた事案でした。
それ言いたいだけじゃないの?っていう質問は受付けません!
今回も最後まで読んでくれてありがとうございます。いいねって思っていただいたらボタンポチーしてもらえると嬉しいです