2018/08/10

岡山県倉敷市真備町を訪れました。

今回のブログはその記録です。

 

すいません。すごく長く書いたので読むのに10分くらいかかります

 

行ってみて

地元の方が口々におっしゃることは

「まさかこの土地で災害が起こるとは」

という言葉でした。その言葉がすごく印象に残っています。

 

まずは何から書こうかな、

平成30年7月8日

報道で知る通り西日本では平成最悪と言われる未曾有の豪雨災害に見舞われ

梅雨前線と台風7号の影響で西日本各地にとんでもない量の雨を降らせました

被害は

住宅の被害 48250棟

死者行方不明者 230名

 

東北でこの事態を見ていた自分は

これ以上、被害が拡大しないこと、お友達が住む四国の被害の心配

をしつつも

やはり普段と変わらない生活をしていました。

むしろ、東日本大震災のときのように

いろんなもの、ことを自粛すると

逆に被災された方に申し訳なくなることを知っていました

まぁいろんな考えがあるとは思いますが

被災された方の心情を汲んでも、これから支援にまわる自分らの心情からしても

普段通りに生活するのが一番だと思ってます

だから普段のように生活をSNSにアップしたりもするし

その中で少しの支援の気持ちをこめたり…

SNSのなかで自然発生した支援ランなるランニングで支援メッセージをこめる

キャンペーンなどにも参加しました。

 

日に日に被害の全容が見えてくるにしたがって

「自分にできることはないか」

という強い気持ちが湧いてきました

でも何もできず

日が経つにつれ

「自分にしかできないことはないか」

という気持ちに変わってきました。

でも特別な行動起こすわけでもなく。

 

そんな折、高知で一緒にマラソンを走った

高知の救急救命士の若者ランナーからメッセージが

「自分のことは心配には及びませんが、仕事使命、今できること頑張ってます。仕事がら急を要しています。たぶん報道に映っていない地域はひどいです。休日にはボランティアをしています。ランは少しお休みかな」

というメッセージ

やはり被災された地域は本当に大変なんだ!

というリアルな声を聞き

ますます自分にしかできないことはないか

と考えるようになりました。

 

まず考えたのは

・水害時におけるクルマの取り扱いをブログなどで発信

・保険等の観点から、水害におけるクルマの補償などのブログなどで発信

 

ということを考えました。これならすぐにできる!

直接的な支援ではないけれど

みな関心を持っている今なら、多くの方のお役にたてる!

って思いました。

結果からいうとこの発信は後日にさせていただきますが

その記事を書こうと思って

情報を整理していた時に

「災害支援、軽自動車寄付募集」

という記事を見つけました

その主催している団体が宮城県石巻にあることも知りました

初見でとても興味が湧きましたが

・本当にこの団体は大丈夫か?

・詐欺とかではないか?

・車検付きの軽自動車に限定など条件つき

車検つきの軽自動車を集めるなんて、お金に変えようと思えば一番カンタンな方法であることも

容易に想像がつきます。要はお金かせぎの団体なのでは?

そんなことをつい考えてしまいました。

なんか大人になるって嫌ですね

こんなことばかり考えてしまう。

でも、今回ばかりはそんな精査している時間はない

この団体に直接電話して、問い合わせた感じでどうするか決めよう!

すぐに電話して寄付のことについて問い合わせました。

登録は?

寄付の為にかかる費用などは?

保険は?

被災地では何を必要にしているか?

電話ごしでしたが、すべて的確にお答えいただきました。

この団体なら大丈夫だな。と思いました。

でも最後に

「寄付の受け入れできるかはこちらで判断させていただきます」

とのこと。

あれ?

寄付したいって言ってるのに。そんなものなの?

よく考えればそれも当然です

この団体様でもいくら寄付といえどゴミを押し付けられたらたまったものないでしょうから。

そして翌日

「ありがたく寄付の受け入れをさせていただきます」と連絡

よっしゃー!被災地の方にお役にたてる!

するとスタッフの方が

「しかし、被災地まで運ぶ方もボランティアで募っているんですがなかなか見つからなくて……」

自分「それならオレやりますよ!」

岡山行き決定の瞬間でした。

 

しかし

そんなに都合よく寄付する軽自動車があったのか?

実は

下取りの車両で

エアコンも壊れて、足回りやエンジンも壊れててエアバッグの警告灯も点いてて

こりゃ廃車しかないかな?って思ってた軽自動車がたまたまあったんです。

これを直せば

困っている方のお役にたてる!と思ったのでした。

直すのはお手のものです

修理業でも被災地のお役に立つことができる!

寄付、修理、搬送

さがせばいろんなことで役に立つことができるものです。

このころ、

どんな理由あろうとも被災地のお役にたってみせる!絶対にやり遂げる!

という決意を固め

SNSで宣言したところ

多くの方からの応援メッセージが!

「手伝おうか?」「応援してます!」「シェアさせていただきます!」

とても嬉しかったです。

見る方が重く受け止めないように、得意の「イケメン」という言葉で茶化す要素も入れました。

いや、実際にイケメンか(笑)

そこから2週間くらいかけて営業終了後に、天才的な技術で修理にとりかかりました。

例をあげると

エバポレータ―交換という難易度が高い修理もしたのですが

被災地のためじゃーと思ったら不思議と集中力が増します。

いつもよりかなり早く作業できました。

うん、普段からそのチカラだそうね。

クルマを寄付するというと

「誰にでもできることじゃない」「大変なこと」

と思われるかもしれませんが

捨てるかどうするか悩んでいるクルマをスキルを活かして修理して、業務のかたわらで登録変更などして搬送する。

という

そんなにおおげさなことではありません。

むしろ僕の通常営業、普段どおりです。

 

いよいよ思いが形になってきました。

登録の変更に伴い希望ナンバーにしました。

「3」

思いをこめました。

それは、

僕の夢フルマラソン3時間切り(サブ3)

思いはかなう!

被災地の復興も

平穏な生活を取り戻すことも

必ず思いはかなうから!

っていう願いをこめました。サブ3号の完成です。

ちなみに希望ナンバーの3ですが

運ぶ日は、団体の宮城ナンバーに変更するので

本当に一瞬しか装着しません。

でも

このナンバーにしたかった。

そして搬送の日がきます

岡山まで980kmありますので

どう考えても一日では着きません

しかもMTの軽自動車です

搬送のための

高速代、ガソリン代は補助が受けられるものの

事前に申請をし、

観光気分で途中で降りることはできません。

申請通りに運行を遂行しなくてはなりません

そして考えたプランは

中間地点の金沢で一泊し、その翌日に岡山入り

この申請をして

「災害派遣従事車両」の通行証をいただき岡山を目指したのです。

すいません。

任務中でしたが、宿泊の為にいったん降りた金沢で少し観光気分でランニングしてきました。

金沢マラソンの抽選に落ちちゃったのでどうしても金沢の町を散策してみたかったんです。

金沢いいとこですねー

さて任務にもどります

この旅では

山形ー新潟ー富山ー石川ー福井ー滋賀ー京都ー大阪ー兵庫ー岡山

と走るわけですが、

35度近くの気温で連続して高い負荷をクルマにかけ続けるのは

壊れる予感しかしません。

万が一の時の為に

工具、部品

などは手持ちでき範囲で持ってたのですが

やはり負荷をかけずに運行するのがベター

・気温が低いうちにできるだけ距離をすすむ

・SAごとエンジンを止めてクルマを休ませる。そして異常がないか点検する

実はこの旅で一番きつかったのはこの2項目でした。

せっかく寄付するクルマを壊さないように運転することはとても集中がいることでした。

しかも軽自動車のMTで長旅とは……

プライベートだったらやるもんじゃない

そして被災地へ。

岡山を訪れた印象は

僕の住む酒田とたいして変わりない風景でした。要するに田園風景が広がっているということです。

そして真備町に近づいてくると

写真の通り「災害ゴミ」であふれかえっています。

この光景には「東日本大震災」を思い出さずにはいられません。

ぼくが訪れたのは豪雨の日から一か月後くらいでした。

片づけが進んでいる真っ最中でした。そして、家の家財をすべて運び出した後の住宅街は

異様な光景です。人気がなく気味が悪いくらいのとこもありました。

2階まで水に浸かった家はもう住めない感じです。

この地で亡くなった方も多くいらっしゃいました。

 

そして、災害支援の拠点がある高台の体育館に向かいました。

訪れた真備体育館も異様な光景でした。

自衛隊がお風呂をつくり、

自衛隊員もたくさん出入りをしており

全国からの支援物資もこの体育館にあったので

被災された方もひっきりなしに出入りしています。

行ったときには仮設住宅の建設もはじまっており、建設関係の方も多く出入りしていました。

真備体育館の2階に寄付を受け付けてくれる団体のデスクがあります。

入ると、4人ほどのスタッフがいました。

「山形からきた齋藤といいます」というと

「うわーよく山形からいらしてくれましたー」と歓迎の声

簡単なあいさつのあとは

この団体さんの活動について聞かせていただきました。

資料などを使ってすごく丁寧に説明してくださり

山形に帰ってもこのことを伝えたいので資料を持ち帰ってもいいですか?というと

「もちろんです」と。

自分が説明を受けている間にも

被災されてクルマを借りにいらした方がいました。

聞くと

自宅の保有車4台全部流されちゃって

この団体からの貸し出しでとても喜んでいただいているということ。

本当に大変なんだなと思いました。

そうこうしていると

駐車場で被災された方のお車のバッテリーが上がっちゃったみたい

という連絡を耳にしました。

せっかくなので

「お手伝いしましょうか?」というと

ぜひ!とお手伝いさせていただけることに。

道具は持ってきていたんです(サブ3号が壊れちゃった時の為に笑)

バッテリー上がりを助けて、充電系の点検をさせていただいて、

あー良いことしたなー

そろそろ帰るか―

するとスタッフの方が「お帰りはどうやって?」

自分「いやー何も考えずにきたので、最寄の駅まで走ろうかと(笑)」

スタッフの方「えー!10キロはありますよ!乗せていきます!」

ま、正直10キロは自分の足からすればたいした距離ではないけど

乗せていただこう。

送っていただいた道中もスタッフの方に被災の状況を聞くことができ、

本当にリアルな声を聞くことができました。

風評被害

今後の心配

山間部はもっと大変なこと

この地で住む方達は本当に大変な思いをされています。

光景を目に焼き付けて

新倉敷駅に送っていただきました。

帰り際スタッフの方に

「あなた方の活動を応援しています!頑張ってください!」

と伝えることができました。

軽自動車は

小回りが利いて、どなたでも運転することが容易で、寄付の為の登録の変更もスピーディに行うことができます。

だから軽自動車の寄付募集だったのです。

最終的に全国から100台ほどの寄付があり、

現在では寄付の受け入れをストップしているそうです。

さすがに4人のスタッフでは100台の管理をするのは大変ですものね。

 

旅の記録は以上になります

 

被災した方はとても大変そうで、

自分の活動がどれだけ役にたつかは本当に微力だと思います。

でも、それ以上に

思うことがありました。

それは絶対にブログに残して伝えたいことです。

今回、残念ながら命に関わる被害に遭われた方

逃げ遅れたんじゃないか

ということを地元の方がおっしゃっていました。

岡山は台風も地震もよけてくれるほどの災害には無縁の土地だったそうです

それゆえに、

自分のところは大丈夫だろう、過去にも例がないし。

という思いが先行していたのでは?と

地元の方がおっしゃっていました。

それを聞いた瞬間

庄内も同じだなぁと思いました。

目立った災害は無く、本当に穏やかな土地です

ですから、自分のとこは大丈夫という思いがどこかにあります。

「まさか」は通用しないんです。

状況を判断してすぐ逃げましょう。

一時間あたりの雨量なんて数年前に比べればとんでもない数値に変化しています

残念ながら気候が変化しているんです。

それと生活の補償

車の補償については今度記事にしますが、

残念なことに「家」の補償については、多数の人が「家財」まで

補償をつけていらっしゃらないようです。

一度浸水したら、家電や家具などはとても大きいダメージを受けます。

ご自身の判断で加入されないならまだしも

「そもそも知らない」

「説明を受けたことがない」

「提案されたことがない」

こういった理由からなのなら、我々「売る側」に責任があります。

こういったお客様が本当に知りたい情報や知っておいた方がいい情報を発信していきたいものです。

 

今回、自分のできる範囲でさせていただいたことで勉強になったことがあります

「災害の復興のスピード」

「災害の復興の回復力」

このことを

・レジリエンス

というそうです。知らない言葉でした。

他人事じゃなくなってしまった災害。

災害に遭わないだろうは通用せず

災害にあったら

レジリエンス{復興のチカラ、スピード}

災害に遭う前提が少し悲しいですが、レジリエンスが重要になってくるようです。

そこに

今回、MBモータースとして取り組んだ寄付プロジェクトは貢献できたと思います。

レジリエンスに貢献できたことが、自分の勉強になり、また災害が起こったら同じことをします。

 

 

 

山形に戻ってきて通常の業務をしている間にふと思うことがあります

いまでも「サブ3号」は活躍しているのだろうか?

もう何人のお役にたったかな?4人?10人?

そう考えるだけで少し嬉しくなります^^

そうそう

少し前にスーパーボランティアの尾畠さんが感動的な救出をされていました。

その方は

「かけた情けは水に流せ..受けた恩は石に刻め..」

という座右の銘だそうです

いいなーと思います

誰かの役に立ちたくて

寄付なんてやったけど

誰かにどう思われたいとかそんな思いでやったんじゃない

そんなこたぁ一瞬で水に流そう^^

 

そんなことより

さらっと宣言してた

サブ3!

フルマラソン3時間切り

いやーーーーーーーやらないとーーーーー!

クルマに命名しちゃったくらいだからねーーーーーーーーー!

1キロ 4分15秒のペースで42.195キロだぜー

考えるだけでもぞっとするわ

できるのか?できないのか?

もし、

サブ3できたら

みなさん盛大にお祝いしてくださいね!

「第一回まさのぶサブ3を祝う会」から

「第十回まさのぶサブ3を祝う会」

くらいまでやりますからねー!(笑)

 

まあ今年はウルトラマラソンとかやってるから

来年かな?(笑)

 

年初、ランニングチームの飲み会で宣言した目標がありました

 

「100」

 

鶴岡100kmマラソンで11時間内に100km走るという目標です

いよいよいよいよ9/2ですよ!

おー怖い(笑)がんばろ(笑)

 

 

鶴岡100km齋藤くんならいけるよーって思う人は

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一番きついとこで思い出します。たぶん

 

 

被災地で活躍するサブ3号の超絶活躍を

産みの親は酒田から今日も祈ってます